トヨタの車窓から

今日（正確には昨日）朝起きて一番最初に目に飛び込んできたのは、豊田社長の米国議会での質疑応答の中継テレビだった。曰く、技術やイノベーションの革新に急ぐあまり、安全性などの側面が損なわれてしまった、といった趣旨の事を話していたと記憶している。

個人的にトヨタの車を所有している訳ではなく、幸運な事に私の周囲には本件の被害者がいない。豊田社長の言うように、真摯な態度で臨む、のが一番だが、なぜ対応がこれほどまでに遅くなってしまったのか、など疑惑や非難の声も絶えない。どんなに優れた製品を出しても、使う人がその製品と同じ位優れているとは限らない。今後は、業界のテスト項目や基準なども大幅に見直されるだろう。

日本人の視点から見れば、「トヨタ」と言えば、「日本が世界に誇る」エクセレントカンパニーだし、実質、自動車業界では、リーディングカンパニーとして、業界を牽引する立場も担っている。イノベーションを行いながらこの地位を確保するのは至難の業である。しかし、しかるべき、「リスク」をしっかりと考慮し対策を打っておけば良いはず。

「企業のリスク」について考えていたら、たまたまこのニュースが飛び込んできた。今後、技術革新と対になるように、企業の中で「リスク管理」がより大きなウェイトを占めるようになるかもしれない。